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ヤマダ電機の株主優待はスゴイ!

ヤマダ電機の株主優待

ヤマダ電機(9831)が株主優待を大幅に拡充しました。優待利回りは最大で10%を超えています。旧村上ファンドのエフィッシモへの対抗で個人株主を確保する意図でしょうか。大歓迎です。

ヤマダ電機東証1部上場企業であり、貸借銘柄です。権利確定日は3月末・9月末です。

ヤマダ電機株主優待

これまでの株主優待は2,160円(税込)以上のお買上1回につき1枚利用可能な優待券でした。3月末の年1回で、金額は以下の通りでした。

  • 100株以上:1枚(540円相当)
  • 500株以上: 2枚(1,080円相当)
  • 1,000株以上:4枚(2,160円相当)
  • 10,000株以上:8枚(4,320円相当)

保有期間1年未満

今後は3月末・9月末の年2回となり、お買上金額1,000円(税込)ごとに1枚(500円)利用可能な優待券となりました。最大54枚(27,000円分)まで利用可能です。

金額は以下の通りとなります。100株ですとかなりの株主優待利回りとなります。

保有株式数3月末9月末年間合計
100株~499株 1,000 2,000 3,000
500株~999株 2,000 3,000 5,000
1,000株~9,999株 5,000 5,000 10,000
10,000株以上 25,000 25,000 50,000

株主優待利回りは100株が最も効率的です。100株ですと6%近い利回りです。ヤマダ電機の株式を保有する場合は100株が利回りが高いです。

1年以上継続保有の場合

更に3月末は100株以上を1年以上保有すると1,500円分、2年以上の継続保有だと2,000円分の優待券が追加されます。9月末は100株以上を1年以上保有すると500円分の優待券が追加されます。

保有株式数3月末9月末年間合計
100株~499株 2,500 2,500 5,000
500株~999株 3,500 3,500 7,000
1,000株~9,999株 6,500 5,500 12,000
10,000株以上 26,500 25,500 52,000

1年以上の継続保有の場合は、100株ですとなんと株主優待利回りが10%近くまで上昇します。驚異的な数字です。

2年以上継続保有の場合

2年以上だと年間合計は100株で5,500円ということで、540円から10倍以上に跳ね上がりました。

保有株式数3月末9月末年間合計
100株~499株 3,000 2,500 5,500
500株~999株 4,000 3,500 7,500
1,000株~9,999株 7,000 5,500 12,500
10,000株以上 27,000 25,500 52,500

2年以上継続保有の場合は100株の株主優待利回りは10.58%と10%を突破します。

ヤマダ電機の概況

ヤマダ電機は、全国にチェーン展開する家電量販店のトップ企業です。

家電販売の伸び悩みが続くなか、積極的なM&Aにより業容を拡大しており、同業のベスト電器(8175)のほか、住宅メーカーのヤマダ・エスバイエルホーム(1919)、住宅設備機器等の製造・販売を手掛けるハウステックHD、リサイクル事業を展開する東金属などを相次ぎ傘下にしました。

スマートハウス(情報技術などを活用、家庭の消費電力を制御する住宅)関連事業やEC(電子商取引)サービスを強化しています。

14年9月末のグループ直営店舗数は973店舗(同社676店舗、ベスト電器148店舗など)、FCを含むグループ国内総店舗数は4546店舗です。この他、海外は同社1店舗、ベスト電器76店舗(うちFC43店舗)、合計77店舗を展開しています。

売上構成比(2014年3期連結)が高い主な家電商品は、パソコン12.7%、冷蔵庫8.4%、エアコン7.6%、携帯電話6.5%、カラーテレビ6.3%、パソコン周辺機器6.3%、洗濯機5.8%などです。

売上高・利益

売上高は2011年をピークに軟調な推移となっています、利益は急減しています。

インバウンドで盛り上がるビックカメラドン・キホーテと対照的に軟調となり、株価も昨年末までは低迷していました。

決算期売上高営業利益経常利益純利益EPS1株配当配当性向
2010/03(実) 2,016,140 87,303 101,586 55,947 59.4 7.6 13%
2011/03(実) 2,153,259 122,764 137,847 70,754 75.1 7.6 10%
2012/03(実) 1,835,454 88,978 102,225 58,265 61.8 7.6 12%
2013/03(実) 1,701,489 33,930 47,906 22,203 23.6 6.0 25%
2014/03(実) 1,893,971 34,265 50,187 18,666 20.2 6.0 30%
2015/03(予) 1,692,000 32,000 41,000 17,700 22.2 6.0 27%

キャッシュ・フロー

営業CFは減少傾向が続いてきました。前期は反発しました。

決算期営業CF投資CF財務CFフリーCF
2010/03(実) 133,718 -108,218 8,555 25,500
2011/03(実) 93,071 -25,237 -45,940 67,834
2012/03(実) 34,259 -38,063 -24,361 -3,804
2013/03(実) -12,789 -39,232 47,174 -52,021
2014/03(実) 45,148 -38,606 -7,646 6,542

 利益率・CFマージン・ROE

マージンは日本企業らしい低空飛行となっています。

最新のROE(3.5%)を分解すると財務レバレッジ2.26倍、総資産回転率1.58回、純利益率0.99%です。

財務レバレッジは標準的であり、資産から売上を作る回転率(資産効率)は高めで、売上から利益を作る利益率は低めです。

決算期経常利益率純利益率CFマージンROE
2010/03(実) 5.0% 2.8% 6.6% 14.8%
2011/03(実) 6.4% 3.3% 4.3% 16.2%
2012/03(実) 5.6% 3.2% 1.9% 11.8%
2013/03(実) 2.8% 1.3% -0.8% 4.2%
2014/03(実) 2.6% 1.0% 2.4% 3.5%
2015/03(予) 2.4% 1.0%

指標

予想配当利回りは1.15%(配当性向33%)であり、株主優待利回りは5.77%(1年以上9.62%・2年以上10.58%)です。配当+優待利回りは年6.92%(1年以上10.77%・2年以上11.73%)です。

PBR0.82倍、予想PER28.42倍、自己資本比率44.2%です。有利子負債は3590億円、現金等は777億円、営業CFは451億円です。

まとめ

ヤマダ電機は100株だと驚異的にお得な株主優待を導入しました。旧村上ファンドのメンバーで構成されている投資ファンド「エフィッシモ」が、ヤマダ電機の株式を買い集めています。対抗して株式をバイ&ホールドしてくれる個人株主を増やしたいのでしょうか。

エフィッシモが去った後には改悪のリスクもよぎりますけれども、さすがに速攻で元に戻すリスクは小さいと思いました。

ヤマダ電機は日用品・食品類・飲料を置いてある大型ドラッグストアのような売り場がある店舗があります。家電だけではなく、食品・日用品の購入でも株主優待を利用できるので、そのような店舗が近くにある場合はドラッグストアと同じ利便性があります。